エクセルで3D回転
● はじめに
● 手順
(1) 次元数の確認
(2) 3Dを選択
(3) 回転行列
(4) 回転後の表示
(5) 元の軸の表示追加
● 空中に浮かぶ円と正方形
● 3D回転後
● 回転行列
● エクセルで回転行列を計算する。
● エクセルで回転後の散布図を描く。
● 回転後の散布図にもとのx軸、y軸、z軸を追加する。
● はじめに
 3DのデータをPCの画面で表示したい場合には、3Dのデータを回転させて、2Dで見やすいように斜めから見たデータに変換して表示するとわかりやすい。
 エクセルのワークシートでこれをすると、リアルタイムで回転できるので、真上から見たり、斜め横から見たりすることができる。
● 手順
(1) 次元数の確認
 物体の温度分布は、物体が3次元、温度が1次元なので合計4次元です。
(2) 3Dを選択
 3D回転で見たいものを選択します。
(3) 回転行列
 回転行列を使って座標を変換します。
 元のデータがx、y、zの場合、回転後はRx、Ry、Rzになります。
 回転角度は、時計回りがプラスです。
(4) 回転後の表示
 画面はあくまでも2次元なので、Rx、Ry、Rzのうち、二つを選択して表示させます。
 エクセルの散布図は、データがグリッド上に並んでいなくても表示できるので、散布図を利用する。
(5) 元の軸の表示追加
 グラフを回転させる場合、回転後のx軸、y軸、z軸がデータと一緒に表示されるとわかりやすいので、元の軸を表示する。
● 空中に浮かぶ円と正方形
 空中に円と正方形が配置されているとします。これを通常のグラフで表現すると下のようになります。
 回転させるとどこに来ているかがわかりやすいので円と正方形はそれぞれ一ヶ所は、線でつないでいません。
● 3D回転後
 回転行列を使ってx、y、zのデータをRx,Ry,Rzに変換後、Rx,Rzの散布図を表示すると下のようになります。
 スライドバーは、各軸を回転させる角度を割り振ってあり、アロー、スライダーでリアルタイムにかいてんさせることができる。
● 回転行列
 回転行列は、次式で与えられます。
 もとの座標(x、y、z)とそれぞれの行列の積で回転後の座標(Rx,Ry,Rz)が計算できます。
● エクセルで回転行列を計算する。
 エクセルで行列の積が簡単に計算できますので、行列の定義や、行列の積の定義は割愛します。エクセルの行セルの積の関数を使うと次のようになります。
P16からR16は元の座標x,y,zです。D48-F50はz軸回転、D44-F46はy軸回転、D40-F42はx軸回転行列が入力されています。式の順番で回転させます。
 この例では、x軸周りに27度、z軸周りにー34度回転しています。
  x、y、zで切りのいいデータ4個づつを選んで変換後の数値にしたのが下の表です。
● エクセルで回転後の散布図を描く。
 3D表示は、回転後のデータから2列を選びます。例のグラフは、RxとRzで描きました。線がない部分で、もとのグラフのどの位置に当たるかがわかります。
● 回転後の散布図にもとのx軸、y軸、z軸を追加する。
 エクセルで散布図を描くと、Rx、Rzの軸が表示されますが、元のx、y、z軸を表示したほうがわかりやすいと思います、
 元のデータにx軸、y軸、z軸のデータを追加してもOKですが、元のデータに属性が違うデータが混じるので、平均などの処理をする際に十分注意が必要になります。軸用のデータを元のデータとは別に作り、グラフに「データの追加」で軸データを追加するとデータの整理で軸データに注意を払う必要がないので便利だと思います。
 例では原点と25の2点ですが、原点、10, 15, 20, 25に分け、散布図の記号を短い縦線にすると、元のj軸らしくなります。ただし、元の軸での数値は表示できないので、グラフにテキストを追加する必要があります。
Author: T. Oda
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