座屈 Buckling
● 座屈
● オイラー座屈 座屈荷重
 完全に均一な材質で、完全に均一な形状で、完全に物体の軸と圧縮荷重の軸が一致していれば発生しないが、現実にはこのような条件はありえない。
 細長い物体に圧縮荷重をかけた場合、ある時点で、荷重の方向とは直角の方向に曲がってしまうこと。曲がった結果、弾性変形に収まらず、塑性変形をする場合もある。
 座屈荷重はヤング率と断面二次モーメントに比例し、長さの二乗に反比例する。普通の日本語で言えば、「硬くて太いと座屈しにくく、長いと急に座屈しやすくなる。」となります。
● 座屈の状態
 座屈は、部材の端部の固定条件で変わります。
 30cmくらいのプラスチック製の定規を両側からぐっと力を入れる場合を想定して、両端の固定条件をいくつか分けてみたいと思います。
 固定部分は、回転と移動に分けられ、それぞれ可、不可の2種類で、組み合わせは下図のように6通りになります。
 上下に荷重がかかると、このプラスチックスケールは、下記のように変形します。
 細長い部材の座屈をオイラー座屈といい、座屈荷重は下式で与えられます。
 オイラー座屈の式には、部材の強度がでてこないので、座屈荷重は、材料の強度と無関係なことがわかります。
 実務の適用で考えると、細長い棒状のセンサーは座屈しやすいので、座屈対策として棒の太さを大きくするのは効果がありますが、高価な材料を使っても意味がないことが式からわかります。
Author: T. Oda
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